改 今回のナレーション収録にあたってお伺いしたところ、PC（パソコン）の自作をされるとか？ 

榎本（以下敬称略）　はい。実際には自作に詳しい友人に組み立ててもらうんですが、組む過程を手伝いながら横で見ているのが大好きです。
ウィンドウズのインストールって美しいな…と。OSが立ち上がる瞬間はいつも感動しちゃいます。ここに一台「誕生」！の瞬間はまさに“クリエイション”ですよ。

改　榎本さんといえばゲーマー声優として有名ですが、やはりそれがきっかけですか？

榎本　もちろん、ゲームにも使いますが、最初の「自作」は声優のお仕事を始めたのと同じぐらいの時期です。通っていた大学のエッセイを書くために「パソコンが欲しい」と女友達に相談したら、その日のうちに秋葉原に連れて行かれ、気がついたら１台組みあがっていました。
なので…最初から「PC」といえば「自作するもの」だ、との刷りこみが…（笑）

改 入り口から既に「自作」派だったんですね！

榎本　２台目の自作はやはりゲームなんですけど、「ファンタシースターユニバース」というオンラインゲームを始めた時「これはもっと速いマシンが必要だ！」という事になりまして。
ところで私、PCの冷却用ファンの音がすごく気になってしまうんですよ。

改 確かに、高機能なゲームでPC内の温度が上がると、冷やすために羽の回転数があがりますね。ご職業柄、音に敏感という事でしょうか。

榎本　はい、ゲームに集中したいじゃないですか。
PC雑誌を読んでいたら手動でファンの回転数を調整できるパーツがあるのを知って、「これだー！」って（笑）
マシンの前面にデジタルの温度計があって、それをチラチラみながら、うるさくならないように、かつ熱くなりすぎないように、調整ツマミをこまめに触るのがすっごく楽しいんです。

改 な…なるほど。ところで「オーバークロック」ってご存知でしたか？

榎本　はい。友人に“オーバークロック”というのがあって、PCの動作速度を上げられるんだけどやる？と聞かれまして、「もちろん！」と。
1.2倍ぐらいまでアップして、動作サクサクにしてもらいました。

改 まさか…と思いましたがやはり既に！

榎本　少し前のオンラインゲームは「時間勝負」のところがあって、PCが遅いとパーティ内で自分だけ「魔法の詠唱」が終わらなかったりするんですよ。「回復魔法」を唱え終わったら既に戦闘終了で自分だけ敵に倒されていた…とか（笑）。「これは絶対スピードアップが必要だ！」と思いました。

改 本作の第１巻でも少し触れられますが、PCの能力をどこまで上げられるかを純粋に競う「オーバークロックの競技」というものが存在するのですが、ご存知でしたか？

榎本　（ネットで競技の様子を見て）
へ～…すごい…これは液体窒素…!?すごく興味があります。
私、これ実況レポートしてみたいです！競技自体もちょっとやってみたいかも…。
みなさんPCのパーツを愛しているんですね！
性能を限界まで引き出してあげたい！という気持ち、わかる気がします。

改 お話をお伺いしていると、すぐにでも始められそうな気がします（笑）
ところで、女性ユーザーという事で、マシンをデコったりなどはされるんでしょうか？

榎本　スワロ（スワロフスキー）とかですよね…うーん、それが原因でまた温度があがると困るので…（笑）私は外見よりスペック重視派です。

改 さすが徹底してますね。
ちなみに4/10発売のジャンプ改創刊号ではそこを両立させた凄いマシンが登場しますよ！
では最後に、本作[87CLOCKERS]に今後期待される事は？

榎本　漫画とPC、共に秋葉原に関係した日本の誇る文化なので、声優としてもぜひ応援したいです！二ノ宮先生にこれだけすごい世界を見せられたら、みなさんも興味を持たれるのではないでしょうか。
これをきっかけに女の子にも、もっとPCに興味をもってもらえると嬉しいです！
もちろん、ラブコメとしての今後の展開も気になりますね…どうなっちゃうんですか？？

改 今後の展開にぜひご期待ください。単行本ができ次第、インタビューのお礼にお送りしますね。

榎本　いえいえ、とんでもない！
きっと、この作品は私にとってバイブルのようなものになると思うので、自分で買います！
そして友達にも広めます！

改 （笑）ありがとうございます！

　
[87CLOCKERS]作品の詳細はコチラ！