さえない会社員・田中芳郎(黒P)がある日、同僚のなつめちゃんと「和服のイケメン宗匠」のもとに、茶道教室に体験入門することに…。茶の湯の世界の楽しさ、奥深さ、知識と見識の数々。そんな千利休の“心”を知る中である日、黒Pの大きな秘密が暴かれる。そして、現代の茶の湯の世界を変えようとする織田三郎と出会い…。
早川光:
映画監督。著述家。東京新宿生まれ。
24歳の時に最初の著書「すし江戸前を食べる」(鳳山社)を、27歳の時に「東京の自然水」(農文協)を上梓以来、江戸前鮨と水がライフワーク。 他にも食と水に関する著書多数。テレビ番組のブレーンやコミックス『きららの仕事』『慶太の味』『ダシマスター』の原作者としても活躍中。
連打一人:
心が熱すぎてうざがられがちの漫画家。
好物はカツカレーうどん。趣味はゲームと、カフェ・雑貨屋巡り。夢は仕事場にゲーム部屋をつくること。
とにかくお腹が弱い。曰く「締切前は必ずお腹を壊します」代表作は『王様ゲーム』全5巻(作・金沢伸明)
木村宗慎:
茶人。神戸大学卒。少年期より茶道を学び、1997年に芳心会を設立。京都、 東京で稽古場を主宰しつつ雑誌の記事や、テレビ番組、展覧会の監修を手がけ る。著書に『茶の湯デザイン』『千利休の功罪。』『利休入門』など。樂吉左 衛門、川瀬敏郎両氏との共著『茶碗と茶室』(新潮社)が好評発売中。
千利休(せんのりきゅう)
江戸以降の日本文化に大きな影響を与えた、安土桃山時代の茶人。削るものが無くなるまで無駄を省いて緊張感を生み出す「わび茶」の完成者。
信長、秀吉という二人の天下人に仕えるも、最終的に秀吉の怒りを買い、切腹を命じられる。
享年70歳。
その死と生涯にはいくつもの謎が残されている、日本最高峰の一大文化人である。
茶道・山上流十五代宗家の若き家元。そのルックスも相まって、若い女性の茶道ブームの中心人物としてマスコミにひっぱりだこのカリスマ。 その実力は確かなものだが、本人の胸の内には度々去来する不安の影が…。
田中や織田の登場でやや降り回され気味。
黒ピーの同僚。無難に仕事をこなしながらも、味気ない日常から救ってくれるイケメンの登場を夢見る。そんな折、偶然街中で宗刻と遭遇し、押しかけで茶会に参加する。
田中が茶の湯に接する機会を作った張本人。
ネットバブルの寵児として莫大な資金力を基に古美術品を買い占める“平成の魔王”。
名物の茶道具を買い漁り、市場を混乱させると恐れられる一方で、現代の茶の湯の世界に失望し、宗刻や黒ピーとともに茶の湯の世界の革命を目論む。
(ふるたしげなり) <左>
デザインオフィスenArts代表。 インダストリアルデザインの分野で世界的な成功を収めている。
(たかやまうこん)<右>
金沢の神父。 自身の教会内にキリストン茶室と呼ばれる茶室を設けている
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